肩こりの原因
肩こりの主な原因は、首の後ろから肩や背中を覆う筋肉の使いすぎや疲労です。
肩の使いすぎ、悪い姿勢、長時間の同じ姿勢、猫背や運動不足などによる筋力低下が、筋肉の疲労を生む要因です。
肩を動かす体操や肩の筋肉を維持する為の筋トレなどが肩こりの予防と改善に有効です。
肩のしくみ
私たちの体にある関節のうち、唯一、腕が体からぶら下がる構造をしている肩関節は、その構造の特徴から懸垂関節(球関節)と呼ばれています。
主に棘上筋や棘下筋や小円筋や肩甲下筋など、肩関節の周りの筋肉によって吊り下げられています。
自身の体重を50キロだとすると、3キロほどが腕1本分の重さになります。
この3キロの腕の重さ(全体重の約6%の重さ)が肩からぶら下がっている事になります。
これらの筋肉には、何もしていない状態でも自身の腕の重みを常に支えなければならず、大きな負担がかかっているため、「肩こり」が起きやすいのです。
たとえば、筋肉自身が疲労しやすい状態であったり、疲労回復が遅れたりして肩こりを起こすこともある一方で、重症化すると筋肉が腕の重さに引っ張られ続けることによって、その間に挟まれた神経や血管が圧迫され、血行不良やシビレなどの知覚異常が引き起こされる「肩こり」もあります。
また、一般的に女性は男性に比べて筋力が弱く筋肉が小さいことなどから、肩にはより大きな負担となりますし、筋肉疲労の回復時間がかかるために肩こりが起きやすいと考えられています。
これらは肩こりが男性より女性に多い理由と考えられています。
肩こりの対策
これまで、自身の腕の重さや、肩の仕組みなど肩には様々な負担に耐えているという事が判ったと思います。
これらの負担を減らす事が、肩こりの対策となります。
具体的には、この3つを意識するだけでも、肩こり、腰痛などの症状を軽くする事が出来ます。
- 「筋肉の量を増やす」
- 「筋肉の質を改善する」
- 「正しい姿勢で生活する」などの対策があります。
筋肉の量を増やす
筋肉の量を増やすには、筋トレを行う必要があります。肩こりに関連する筋肉は多数ありますので、首から肩や背中まで広範囲に分布する筋肉で僧帽筋の筋トレから始めるのが効率が良いでしょう。
筋肉の質を改善する
固い凝り固まった筋肉を柔らかい筋肉に改善しましょう。
固い筋肉は、関節の動きを制限し動かせる範囲が狭くなるばかりか周囲の血管や神経を圧迫してしまい違和感や痛みの原因になります。
お風呂などで、筋肉を温める事で、血流を改善し、ストレッチなどで筋肉の繊維を伸ばし弾力のある柔らかい筋肉を保ちましょう。
正しい姿勢で生活する
筋肉量が増して筋肉の質が改善されても、姿勢が悪い状態だと、体への負担が減った事にはなりません。
家で例えるなら、傾いた家の柱をふやして、柱を太くしても、家の傾きを直さない限り、色々な箇所がいずれ痛んでくると思います。
人間の体も同じ事がいえると思います。
正しい姿勢とは、最小の力で自分の体重を支える事が可能となります。
肩こり対策まとめ
- 筋肉が増える ===> しっかり体を支えられる
- 筋肉の質が改善 ===> 効率よく筋肉が使える
- 正しい姿勢を保つ ===> 体への負担が減る